なぜ日本茶には「湯冷まし」が必要なのか?(日本茶をより一層おいし
こんにちわ店長です。台風が迫りつつあります。
近づいてくる地域の方は注意しましょう。
話は変わりますが、東海市の道中(中の下に皿が正当)庵さんでお話していた中で、
「どうして日本茶の道具に“湯冷まし”があるのか?」という。
玄人さんには大変ばかばかしい質問をしてしまいました。
もちろん、本当の色では出ない“深蒸し茶”を本当のお茶の色(濃い緑色)と勘違いして、熱いお茶を「本当のお茶」として飲んでいた
ビギナー人間ですので仕方がありません。
ではなぜ?日本茶には湯冷ましが必要なのか?
お茶の葉は摘み取ると切りとった部分から酸化が始まります。
日本茶は蒸すことで加熱処理をして酸化・発酵を止めて、揉んで(揉まないものもある)、乾燥させる製法をとります。
茶葉は摘んでまもなく加熱処理されるのですぐに発酵が止まります。
つまり、お茶の甘味と旨味を含んだまま製品化されるのです。
日本茶は低い温度のお湯で抽出することにより、甘味と旨味を
引き出します。
高い温度のお湯で抽出すると逆に渋味と苦味が出てしまい、渋茶が
出来てしまいます。
そのため日本茶をより一層おいしく飲むために“湯冷まし”がお茶の道具と
して必需品となってくるのです。
また、日本茶の面白いところは1箭目は低い温度(約30℃)、2箭目はやや高い温度(約45〜50℃)、3箭目は高い温度(約60〜70℃)の
順に急須に注いでお茶を出すと同じ茶葉なのに異なる味の日本茶を楽しむことができます。
その温度をコントロールするためにも“湯冷まし”は必要なのです。
ちなみに日本茶の本当の色は黄色みを帯びた透明のすい色です。
ですから逆に“おーいお茶”とか“伊右衛門”の色は本当のお茶に近い色と言えます。
当店では常滑焼の湯冷ましを各種取り揃えております。
湯冷ましを使ってより一層おいしいお茶を飲みませんか?
お一人で喫茶を楽しむことができる「ミニ湯冷まし」もございます。
常滑焼作家 清水源二【北條陶房】が作る湯冷まし常滑焼 北條 窯変瓢箪形横手湯冷し 20110715_mobile_p10
※ちなみに同じ日本茶の仲間の釜炒り茶は全体に、若干熱め(約80〜90℃)のお湯が適していますので、
やかんからポットにお湯を移しただけでおいしい釜炒り茶(一旦、湯呑に入れたお湯を急須に入れ、1〜2分蒸らす)を飲むことができます。